ここはM-134教室です
新潟県上越教育大学附属小学校5年2組&八木先生
新潟県新井市の「メダカの泳ぐ棚田」の一つを我が附小5年2組が借りて米作りをす
ることにしました。
5月:田植え(山菜とり)6月:草刈り、7月:田の草取り(一泊ホームステイ付き)9月:稲刈り、はさ掛け10月:脱穀というメニューで、棚田&メダカと関わっていく
ことに決めました。「ライスフィッシュ」としてのメダカを窓口に、「里やま」を体験
的にとらえていくカリキュラムです。
新潟日報記事:「メダカの学校 自然たっぷり」 5月21日付(抜粋)
田植えから脱穀までの作業に取り組みながら豊かな自然に親しみ、学ぶのが目的で19
日、同小5年生の35人が地元農家の手ほどきを受けながら手植えを行った。これまで
同小の学校田があったが、メダカがあちこちもっと泳ぐ自然豊かな棚田で人と生物の共
生について学習しようと(この地を)借り上げた。児童は横一列に並びひざ下まで埋ま
りながらの田植えと、周辺の散歩、ヨシの草笛で遊ぶなど豊かな自然も満喫。田の提供
と指導した八重沢さん「田植えを通じて田舎の良さや米作りの大切さを学んでほしい」
今後は、草取り、稲刈りなどの一連の農作業の参加、自然観察、農家での宿泊と早朝作業なども行う。
1学期のまとめの活動報告
子供たちは、1学期間、メダカをいろんな方法で飼いました。やはり「田んぼタイプ」
の水槽が一番うまくいったようです。
棚田の泥を入れて、稲を一株植え、棚田で採集してきた「マツモ」という沈水植物を入
れました。もちろん、こういう水草は田んぼの雑草ですので、農家の人は嫌がりますが
、田んぼに住むメダカにとっては格好の産卵床となります。
水槽に泥を入れるなんて、普通はしませんが、入れて2日もすれば透明になります。
子供たちは、タニシやサカマキガイを田んぼからとってきて水槽に入れています。コケを食べてくれるのを知っているからです。というわけで、田んぼタイプの水槽は以外
にも美しいものです。子供たちは、毎日自分の「ミニ田んぼ」をのぞいては、マツモに
産み付けられた卵をとるのです。そして、「おわん」に入れて、稚魚の誕生を待つわけ
です。何百匹にも増えたので、無人になる夏休みをどう過ごさせるか・・・と話し合い
ました。「少しなら家で飼えるので、夏休みだけ家で飼う。飼い切れないメダカは元の
棚田に返す。」「全部棚田に返す。」という意見が出て、7月17日に棚田へ行って放
流してきました。7月は棚田の里で7軒の民家に分かれて泊まりました。
子供たちが一番感動したのはホタルです。生まれて初めて見た子もいたようです。
それが、家の前の田んぼにいるのですから、子供たちの驚きはたいへんなものでした。
ゲンジボタルもヘイケボタルもメダカと同様、「里やま」の生き物です。棚田は本当に
多様な生物のすみかです。ホタルはそれを証明するかのように優雅に飛んでいました。
さて、私が一番興味深かったのは、田の草取りです。田んぼに生える雑草を抜いて捨
てていくのですが、子供はそこに産み付けられた卵を見つけたのです。水草は、稲にと
っては有害。でもメダカにとっては有益。子供たちなりに悩んだようですが、結局、雑
草は取り除くことになりました。丁寧な子は、卵を取り除いてから雑草を捨てていまし
たが、面倒なので、かまわず捨てている子が多かったです。
自然保護を考えるとき、私はこういう現実に向き合うべきだと考えています。
自然保護はきれい事では語れません。私たち人間がどこまで譲れるのか、どこからは譲
れないのか、常に悩みながら線引きをしていくのです。子供たちにはこういう経験をた
くさん積ませたいと考えています。「棚田」は人がいきる場所でもあり、生き物が生き
る場所でもあります。この場所を学習対象に選んだわけは、ここにあります。
「共存」をテーマに、2学期も学習を進めていきます。2000.7.30
2000.6.10/我が教室
廊下、ベランダは、メダカ、水生昆虫(ミズカマキリ、タイコウチ、コオイムシ)
カエル、イモリ、シナイモツゴなどなど棚田の生き物の水族館みたいな状態で埋め尽く
されています。そんな中で、ようやくメダカが卵を量産し始めました。
近隣の学校ではヒメダカがどんどん卵を産んでいるという話が子供の耳に入り、悔しが
っていましたが、日本メダカと「田んぼタイプのビオトープ」こだわる我がクラス。
堪え忍んでようやく結果が出てきました。
いろいろな水環境を各グループが試しているのですが、一番うまくいったのは
泥+イネ+マツモ(棚田にあった沈水植物)でした。
イネだけでもいいのでしょうが、マツモがある方が卵をじゃんじゃん産んでいます。
また、入れ物が小さいので「稚魚が産まれたときに親に食べられてしまう確率が高い」
と子供が考えて、卵をどんどん別容器に取り出しています。
マツモごとちぎって卵を取り出すと、子供もやりやすいようです。
今後の予定/再来週に棚田の草刈り
その時にカエルの種類を調査してみようかと構想中。
(ちょうど、教育テレビの環境教育番組「たった一つの地球」で
放送されていたので、それを利用します。)
小沢さん(「メダカが消える日」著者)も言っていることですが、メダカだけでなく
「種の多様性」という視点で自然をとらえたいと思っています。
水族館ができるくらいですから、子供たちもだいぶそのことに気付いているようですが
、カエルに視点を絞ることで、より深く棚田の自然環境を理解してくれると思っていま
す。(たとえ、カエルがメダカの敵であっても、カエルすらいない水辺にメダカが住み易いはずはないですよね。)八木/yagi@rose.ocn.ne.jp
メダカスクール